ホームページ集客の方法|小さなお店・個人事業主が先にやる順番

ホームページはあるものの(またはこれから作る予定で)、集客のために何から手を付ければよいか分からない。
そんな小さなお店や個人事業主の方に向けた記事です。

お金をかける前に、お客様がホームページにたどり着く「入口」を順番に整えると、限られた時間でも進めやすくなります。
この記事では、先にやる5つのことを優先順に紹介し、事業のタイプによる違いと、後回しでよいこともまとめます。

なお、紹介や常連のお客様で十分にまわっている事業では、ホームページの集客を急がなくてよい場合もあります。
その線引きも後半に書きました。

この記事の要点

  • ホームページの集客は、お店の情報を整え、地図・SNS・名刺などの入口からつなぐところから始めると、お金をかけずに進められます。
  • 先にやる順番は、来店型・出張型・オンライン完結型など、事業のタイプによって少し変わります。
  • キーワードの詰め込みや、整える前の広告は後回しで大丈夫です。

先に結論:ホームページの集客は「入口を整える順番」で考えます

小さな事業のホームページ集客は、新しいことを増やす前に、お客様がホームページにたどり着く入口を、手間とお金がかからない順に整えることから始めるのがおすすめです。

入口の考え方は、中小企業基盤整備機構の J-Net21 の整理が参考になります。
ホームページへの入口は、検索、ほかのサイト、SNS、チラシなどの紙の4つです。

入口がつながると、次のような場面が増えます。

  • Googleマップでお店を見つけた人が、そのままホームページでメニューや料金を確かめられる
  • SNSを見た人が、予約の方法をホームページで確かめられる
  • 名刺を渡した相手が、あとから仕事の内容を見返せる

この記事は、4つの入口、先にやる5つのこと、事業のタイプ別の順番、後回しでよいこと、急がなくてよいケース、始めた後の見直しの順に進めます。

お客様がホームページにたどり着く4つの入口

中小企業基盤整備機構の J-Net21 では、ホームページへのアクセスを増やす方法として、検索エンジン、ほかのホームページ(ポータルサイトなど)、SNS、チラシなどのアナログの4つを挙げています(出典:独立行政法人 中小企業基盤整備機構 J-Net21「ホームページでの集客方法」)。
小さなお店の場面に言い換えると、次のようになります。

  • 検索:お店の名前や「地域名+業種」で検索した人が、検索結果や Googleマップからたどり着く
  • ほかのサイト:予約サイトやグルメサイトなどのポータルサイト、地域の情報サイトのリンクからたどり着く
  • SNS:Instagram などのプロフィールや投稿からたどり着く
  • 紙・人づて:名刺・チラシ・ショップカードのアドレスや QR コード、紹介からたどり着く

小さな事業では、新しい入口を増やすより、すでにある入口からホームページにつながっているかを先に確かめるほうが、手間が少なく済みます。

小規模事業者が先にやる5つのこと

手間とお金がかからない順に並べると、次の5つになります。

小さな事業がホームページ集客で先にやる5つのことを、手間とお金のかからない順に階段で示した図
順番とやることお金と手間先にやる理由
1. ホームページに「何の店か・どこか・どう連絡するか」を書くお金はかかりません。文章を見直す時間どの入口から来た人も、最後に確かめるのはここだから
2. Googleビジネスプロフィールを整え、ホームページのアドレスを入れる無料。情報を入れる時間地域で探す人の入口になる。情報が合っているほど、検索した言葉と結びつきやすい
3. SNS・名刺・チラシなど、今ある入口にアドレスを載せるほぼかかりません(印刷し直す場合は印刷代)新しい入口を作らずに、今のお客様の流れをつなげられる
4. Search Console に登録して、どんな言葉で見られているかを見る無料。登録の時間次に書く内容を、思い込みでなく実際の言葉で決められる
5. お客様によく聞かれることを、ページや記事にしていくお金はかかりません。書く時間(続ける時間)実体験にもとづく情報があるかは、役に立つページかを考えるときに Google が挙げている問いの1つだから

※順番は、手間とお金がかからないものから並べた目安です。
すでに済んでいる手順は飛ばして、次に進んでかまいません。

5つの手順に入る前に、土台として心がけたいことが3つあります。
1つ目は、見た人が良い印象を持てるホームページにすることです。
2つ目は、電話・問い合わせフォーム・LINEなど、連絡できる方法を目につく場所に置くことです。
3つ目は、事実と違うことや大げさな表現を書かないことで、正直な書き方はお客様の信頼につながります。

また、変化が見えるまでには時間がかかることもあるので、すぐの結果を求めず、年単位で育てるつもりで取り組むと気持ちが楽です。

手順1:ホームページに「何の店か・どこか・どう連絡するか」を書く

どの入口から来たお客様も、最後はホームページで、お店の基本の情報を確かめます。
ここが整っていると、ほかの手順の効果を受け止められます。

やることは次のとおりです。

  • トップページに、店名と一緒に「何の仕事か」「地域(市や駅)」を書く
  • 営業時間・定休日・料金を今に合わせる
  • 電話・予約・問い合わせの方法を書く
  • 自分のスマホで開いて、これらがすぐ見つかるか確かめる

Google は、お客様が検索しそうな言葉を考えて、ページに入れることを勧めています(すべての検索のしかたを予想する必要はないとも書いています。
出典:Google 検索セントラル「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」)。
地域名・業種・メニュー名は、見出しや文章に普通に書いておけば足ります。

手順2:Googleビジネスプロフィールを整え、ホームページのアドレスを入れる

Googleビジネスプロフィールは、作って Google に情報を載せるのに料金はかかりません(出典:Google ビジネス プロフィール「ビジネス プロフィール」の紹介ページ)。

Googleマップなどの地域の検索結果は、主に「関連性(検索した言葉と情報が合っているか)」「距離」「知名度」をもとに表示されると、Google は説明しています(出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント」)。
同じヘルプでは、営業時間などの情報を正確に入れる、写真を加える、クチコミに返信する、といったことが勧められています。

やることは次のとおりです。

  • 店名・住所(または対応する地域)・営業時間・電話・ホームページのアドレスを入れる
  • 写真を加える
  • クチコミに返信する

地図で見つけた人が、ホームページでメニューや料金まで確かめられるようになります。

※Googleビジネスプロフィールを作れるのは、お客様が訪れられる店舗や拠点がある事業と、お客様のところへ出向く事業です(出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google に掲載するビジネス情報のガイドライン」)。
お店を持たずに出向く事業は、住所を表示しない設定にします。

手順3:SNS・名刺・チラシなど、今ある入口にアドレスを載せる

新しいことを始めなくても、今ある入口にアドレスを載せるだけで、お客様の流れがホームページにつながります。

  • SNSのプロフィールのリンク欄に、ホームページのアドレスを入れる
  • 名刺・ショップカード・チラシに、アドレスか QR コードを載せる
  • ポータルサイトに載せている場合は、ホームページのアドレスを入れられる欄があるか確かめる

Google の SEO の手引きでも、クチコミや、お店でのチラシなどオフラインでの宣伝は、サイトを知ってもらう方法として挙げられています。
J-Net21 も、チラシなどにアドレスや QR コードを載せる方法を紹介しています。

手順4:Search Console に登録して、どんな言葉で見られているかを見る

Search Console は、Google が提供する無料のサービスです。
登録しなくても、サイトが検索結果に表示されるようにはできます。
登録すると、自分のサイトが検索結果に表示された回数や、どんな言葉で表示されたか、クリックされた回数などが分かります(出典:Search Console ヘルプ「Search Console の概要」)。

やることは、サイトを登録して、1か月ほどたったら、どんな言葉で表示されているかを見ることです(1か月は、見るタイミングの目安です)。
お店の名前だけでなく、メニュー名や困りごとの言葉で見られていれば、次に書く内容のヒントになります。

手順5:お客様によく聞かれることを、ページや記事にしていく

電話・SNS・店頭でよく聞かれる質問を書き出し、答えをページに足していきます。
たとえば「駐車場はあるか」「初めてでも大丈夫か」「料金の目安はどれくらいか」といった質問です。

Google は、独自の情報や、実際の経験にもとづく情報があるかを、役に立つページかを考えるときの問いとして挙げています(出典:Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」)。
お店の人だからこそ答えられる質問は、そのまま強みになります。

書く量や頻度の決まりはありません。
続けられる範囲で、1つずつ足していけば十分です。

事業のタイプで変わる、力を入れる入口

5つの順番は共通ですが、事業のタイプによって、特に力を入れる入口が変わります。

事業のタイプ特に力を入れる入口後に回してよいこと
来店型(お店・サロン・教室など)手順2のGoogleビジネスプロフィールと、店頭の紙(ショップカードなど)全国から見られることを考えた記事
出張・訪問型(修理・清掃・出張サービスなど)手順1の「対応する地域」の書き方と、手順2(住所を表示しない設定)店内の写真や来店の案内
オンライン完結型(オンライン講座・相談・制作など)手順4・5(検索で見られている言葉と、よく聞かれることのページ)と、手順3のSNSGoogleビジネスプロフィール(作れる条件に当てはまるかを先に確かめる)

自分の事業がどのタイプか迷うときは、「お客様がどこで自分を見つけて連絡してきたか」を思い出すと決めやすくなります。

後回しでよいこと

先の5つが済むまでは、次のことは後回しで大丈夫です。

キーワードを詰め込むこと

Google は、キーワード用のメタタグを使っていないと明記しています。
また、言葉を不自然に詰め込むことは、スパムに関するポリシーに反するとしています(出典:Google 検索セントラル「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」)。
お客様が読んで自然な文章で、地域名や業種を普通に書けば足ります。

毎日ブログを書くこと

回数を決めて無理に増やすより、手順5の「よく聞かれること」に1つずつ答えるほうが続けやすく、お客様の役にも立ちます。
Google は、ページが検索からのアクセスを増やすことを主な目的に作られていないかも、自己評価の問いとして挙げています(出典:Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」)。

見た目だけの作り直し

情報が古い、連絡先が分かりにくいといった点は、作り直す前に手順1で直せることが多いです。
そのうえで作り直しを考える場合は、古くなったサイトを見直すときの進め方も参考にしてください。

整える前の広告と、順位に関する有料の話

検索結果に出る広告(検索連動型広告)は、入札して表示される仕組みです(出典:J-Net21「ホームページでの集客方法」)。
広告は、出している間だけ表示されます。
開業日など期限があるときの選択肢として、手順1〜3が済んでから考えれば間に合います。
広告の費用のかかり方は、広告を出すサービスのヘルプや料金のページで確かめます。

また、Google は、地域の検索結果の順位を上げるための依頼や金銭は受け付けていないと明記しています(出典:Google ビジネス プロフィール ヘルプ「Google のローカル検索結果のランキングを改善するヒント」)。
順位に関する有料の話を受けたときは、この説明を確かめてから判断できます。

検索の結果は、すぐには変わらない

検索結果に変化が出るまでの時間は、数時間のこともあれば数か月かかることもあると、Google は説明しています(出典:Google 検索セントラル「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」)。
次々に変えるより、手順4で言葉を確かめながら、続けるほうが落ち着いて進められます。

※検索結果への反映にかかる時間は、変更の内容によって違います。
数週間ほどは様子を見てから、見直すとよいでしょう。

ホームページより先に整えたほうがよいケース

次のような場合は、ホームページの集客に力を入れるより、先に整えたほうがよいことがあります。

  • 今の予約や仕事の受け方で手いっぱいで、新しいお客様を増やす余裕がない。増やす前に、受け方を整えます
  • お客様の多くが紹介や常連で、地図とSNSのプロフィールが今の情報になっていれば足りている
  • まだホームページがなく、急ぎの期限もない。まずは手順2の地図の情報(来店型・出張型の場合)と、SNSのプロフィールを整えます

これからホームページを作る場合も、ここで整えたお店の情報は、そのまま使えます。

自分で作るときの進め方は、自分でホームページを作る手順にまとめています。

始めた後は、月に1回だけ見直す

毎日数字を見る必要はありません。
月に1回、Search Console に出てくる検索の言葉と、お客様から連絡があったきっかけを見るくらいで十分です。

月に1回、次の3つを見直します。

  • 営業時間・料金が今と合っているか
  • Googleビジネスプロフィールのクチコミに返事をしたか
  • よく聞かれた質問のうち、ページに足せるものがあるか

集客の効果を数字で考える方法は、集客の効果を測る考え方でまとめています。

まとめ

  • ホームページへの入口は、検索・ほかのサイト・SNS・紙の4つです。
  • 先にやるのは、ホームページの基本の情報、Googleビジネスプロフィール、今ある入口へのアドレス、Search Console、よく聞かれることのページの順です。
  • 事業のタイプによって、力を入れる入口が変わります。
  • キーワードの詰め込みや、整える前の広告は後回しで大丈夫です。

まずは自分のスマホでホームページを開き、店名・場所・連絡先がすぐ分かるかを確かめてみてください。
ホームページをまだ作らない、集客を急がないと決めた方も、地図の情報(来店型・出張型の場合)とSNSのプロフィールを今に合わせておけば、お客様はお店の情報にたどり着けます。

参考にした資料

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制作費・維持費・作り方ごとの違いと、「元が取れるか」の考え方を1つの記事にまとめています。

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執筆・監修:中村覚信(2級WEBデザイン技能士)

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